application
ガス検知の基本と応用例
LED-PDの光学ペアをベースとする光センシングの基本
測定精度や条件によって、下記の測定方法から選択することが出来ます
具体的応用例
1チャンネル測定方式
1つのLEDと1つのフォトダイオードを用いた基本的測定技術です 。
LEDは、分析物の吸収帯に対応する特定の波長で放射を放出し、スペクトルが一致したフォトダイオードによって、LEDの光を検出し、電気信号を出します。
LEDとフォトダイオードとの間に存在する物質によって、フォトダイオードの信号の減衰を引き起こし、減衰のレベルに応じて、分析物の濃度を推定することができます。
メリットは・・
✔ 安価
✔ シンプル、小型化
✔ 一般的な環境で相応の結果が得られます
この技術は、多くの評価システムやセンサモジュールで一般的に使用されています。
測定された信号は、温度変化の影響を受けやすくなります。このため、特定の測定誤差が発生することがあります。この影響は、下記の方法で低減させることができます。
・ペルチェクーラーまたはサーミスタ付パッケージを使用する ・LEDの電流 - 電圧特性によって固有のLED温度を判定し監視する
LED microsensor社の標準品(D - 51i LEDドライバ)は、これらのオプションを有しており、温度変化の信号を出力できます。
2チャンネル測定(1 LED and 2 PDs)方式
この方式は、測定するLEDとフォトダイオードのペアの他に、基準信号用のフォトダイオードが追加されます。
追加したフォトダイオードは、LEDの基準信号用として、分析物の吸収に関係のない影響を補償するために導入されます。
基準信号用のフォトダイオードからの信号が実質的に影響を受けないまま、測定用のフォトダイオードによって、分析物質の存在や濃度を測定信号を受けることが出来ます。
測定信号と基準信号の処理により、過酷な温度および環境条件でも安定した信頼性の高い測定結果を得ることができます。
この方式は2の手法を用いて実現することができます。
a. 基準信号用PDは、測定用PDと同じ感度分布を持ち、LED近くに配置するので、光学的距離は短くなり、信号の減衰を押えます。
b. 基準信号用PDは、分析物に対して小さい感度分布を持ち、測定用PDの近くに配置されます。
この測定法では、異なる波長の2つのPDが受信するに十分なスペクトル幅を持ったLEDである必要があります。この2つのPDは、受信用と基準信号用の2つか、測定用と基準用の波長の差を得るためにフィルターを追加した2つのPDのいずれかになります。
2チャンネル測定(2 LEDs and 1 PD)方式
この方式は、測定系のLED-PD光学系ペアにLEDが追加されます。
測定系のLEDは、分析物の最大吸収波長で発光させます。また、
基準信号用のLEDは、分析物によって吸収されない波長で発光させます。
吸収されない基準LEDと、吸収される測定用LEDの信号の差は、分析物の濃度に比例します。
2チャンネル測定(2 LEDs and 2 PDs)方式
この方式は、前述の2チャンネル測定方式に似ており、基準信号用のPDが追加されます。
2つの独立したLED-PD光学系は、一方が測定系、もう一方が基準信号系となります。
分析物の濃度を測定し、基準のPDとの間の信号差によって定義されます。
2チャンネル方式の共通したメリットは・・
✔ 分析対象物の吸収に関係のない影響を補償できる
✔ 1チャンネルよりも安定した測定ができる
✔ 1チャンネルよりも少ないキャリブレーション